“運動神経”は遺伝じゃない!乳幼児期にやっておくべき運動とは?!

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運動神経

教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました。

勤務している幼稚園のお母さんからお子様について「私に似て運動神経が悪くて…。」とお聞きすることがあります。

ですが、本当に遺伝で我が子の運動神経の良し悪しが決まってしまうのでしょうか?

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遺伝的要素もあるが、それは向き、不向き

確かに筋肉の特徴や反射神経等は遺伝的要素が強いといわれております。

筋肉の特徴とは例えば、短距離走のように短い時間ですが強い力を出すのが得意な筋肉や、長距離走のように小さい力を長い時間継続して出し続けるのが得意な筋肉といったものですね!

しかしこれはどんな競技に向いているかの指標であって、運動神経の良し悪しとは別です。
いつかオリンピックに出たいなどの目標があれば、この向き、不向きの指標は重要になってきますが、“学校の体育の授業についていけるように”“好きなスポーツをみつけて、継続して楽しんでほしい”ということであれば気にしなくていいと思います。

運動神経の良し悪しは“運動遊びの経験”と“楽しめる環境”の差で決まる

ブランコをしている女の子

では一般的に言われている運動神経の良し悪しを決定づけるものは何か?

それは“運動遊びの経験”と“楽しめる環境”です

運動遊びの経験とは

最近は外で体を動かして遊ぶ機会が減ってきています。運動や遊びの経験が少ないと運
動が苦手になることが多いです。
つまり一般的に言われている運動神経が悪いということなってしまいます。
裏を返せば色んな運動や遊びをいっぱい経験すれば、どんどん運動が上手になっていきます!

幼児期に外遊びをいっぱいしている子の方が、小学校での体力テストでも高い点が出ているのはスポーツ庁の調査にもでていますね!

体力、運動能力調査結果の分析
引用:スポーツ庁「平成28年度体力・運動能力調査結果の分析」

なので正確に言うと…

POINT

運動神経が悪い  ×
運動や遊びの経験値が少ない  

ということになります。

また運動が苦手だと思うご両親の子どもが運動が苦手なのであれば、それはお子様と
一緒に運動や体を使った遊びをする機会が少ないのではないでしょうか?!

やはりご両親に苦手意識があると“どんなことをして一緒に遊んであげればいいかわからない”と外遊びに消極的になってしまいますよね。

そうすると運動や遊びの経験が積めなくなってしまいます。

よくある勘違いが、

CHECK

ご両親に運動が苦手、運動神経が悪いという認識がある
         ↓
子どもとどんな風に外で遊べばいいかわからない
(ご両親も外遊びや運動経験が乏しく、遊び方がわからない)
         ↓
わからないから、子どもとの外遊びに消極的になってしまう
         ↓
子どもも外遊びをあまりしないから、遊び方がわからず、遊びや運動の経験ができない
         ↓
経験できないので、まわりの友達と比べ、自分は運動ができないと思ってしまう
また外遊びや運動の楽しさを知ることができない
         ↓
走ったり、公園の遊具などで遊びたがらない、たまに遊んでも我が子と他の子との動きの違いにご両親が気付く
         ↓
そんな我が子を見て「やっぱりこの子も運動が得意じゃないんだ…。私達に似ちゃったんだ…。」と思う。

というものです。

私の幼稚園の体操教室でも、鉄棒が上手な子は後で聞くと、公園でよく鉄棒をしたり、
ご両親が熱心で鉄棒を買って家でやっているなんて子もいました。

鉄棒が得意!と自信が持ててる子は、他の運動にも積極的に取り組んでおり、また何より体を動かすことがとても楽しそうに見えます。

楽しめる環境とは

最初はご両親を含めたまわりの大人が遊びや運動をリードしてあげるのがいいと思いま
す。リードといっても、一緒に楽しく遊んであげるだけで十分です。

またお子様が出来たこと、楽しそうにやっていることは積極的に褒めてあげて下さい。

大好きなご両親に褒められれば、もっとやりたいという気持ちが大きくなるはずです。
お子様自身が“楽しい”“もっとやりたい”という気持ちが持てて、自然と体を動かす機会が
増えれば、運動神経も育まれていくはずです。

乳幼児期にやっておくべき遊びや運動とは

遊具をする女の子

「いっぱい色んな遊びや運動を経験させた方がいいのはわかったけど、鉄棒なんて教え
られない」と考えがちですが、そんなに難しく考えなくて大丈夫です!

では、どんな遊びや運動をすればいいのでしょうか?

CHECK

例えば…

・一緒に走る
・後ろ向きで歩く
・足をグーにしてジャンプする
・スキップをする
・キャッチボールをする
・サッカーをする

それも難しかったら…

・滑り台で遊ぶ
・ブランコで遊ぶ
・うんていで遊ぶ

といった公園の遊具でも十分効果があるんです!

またしゃがんだり、立ったりしたり、階段の上り下りといった日常での動作も効果的です!

それくらいなら出来そうな気がしてきませんか?

乳幼児期では専門的な運動よりも、色々な運動、遊び、動きをいっぱい経験した方が神経系器官の発達は著しいです!

公園に限らず、生活の場はすべて子どもにとっての遊び場であり、どんな遊びも子どもにとっては大切な運動経験となります

何歳からでも遅くはない

一般的に3~14歳までをゴールデンエイジと呼ばれ、この時期が運動の習得に適してるといわれています。

厳密にはこの年齢の間も3段階に分けられ、特に3~6歳で神経系器官の90%が形成されるといわれています。

しかし「もうその年齢を過ぎているから運動神経はよくならないんだ…」と諦めるのは早いです。

脳は外からの刺激で、機能的に変化する性質があります。

今ではマッチョのダウンタウンの松本人志さんも実は筋トレを始めたのは2011年、当時47歳といわれています。47歳から始めてもあんなにムキムキになれるんですね!
また近年ではヨガなども流行っており、体幹が鍛えられたり、柔軟性が増した方もいらっしゃるのではないでしょうか?!

厳密に言えば、運動神経とは若干異なりますが、何歳になっても運動経験を重ねれば、いろんな能力を伸ばすことができるんですね!

まとめ

いかがでしたか?

今回は運動神経について誤解をされているご両親が多いことから、お子様の運動に関して諦めてほしくないという思いでお伝えしました。

お子様の可能性を信じ、ご両親も一緒にいろんな運動や遊びを楽しんでみて下さい。

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