教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!
今回は運動能力が伸びていく、お手伝いをご紹介したいと思います!
「えっ、お手伝いをするだけで運動神経がよくなるの?」と思われるかもしれませんが…なるんです!
いろんな運動能力が伸ばせるお手伝いを12ヶ厳選しました!
3~6歳の年齢別になっているので、初めてのお手伝いでも無理なくチャレンジできますよ!
お手伝いのメリット
そもそも幼児期にお手伝いをすることで、具体的にどんないいことがあるのでしょうか?
大きく分けて以下の10ヶがあります!
自己肯定感が高まる!
まずは自己肯定感が高まりますね!
自己肯定感とは簡単にいうと…
自分の価値や存在意義を肯定できたり、評価できる感情のことです!
お手伝いの後に…
「ありがとう!」
「助かったよ!」
「よく頑張ったね!」
等の声を掛けてあげることで「役に立てた!」「頑張りを認めてもらえた!」と感じ、自己肯定感がぐんぐん高くなります!
達成感が味わえる!
最後までやり切ることで達成感を味わえますね!
自信に繋がる!
達成感と同時に、「自分にもできた!」という自信にも繋がります!
別のお手伝いへの意欲が湧く!
自信がつくと「他のお手伝いもしたい!」と意欲的になります!
責任感が生まれる!
“任されたことは投げ出さずに最後までやり切らなければ”という、責任感が芽生えていきます!
親子のコミュニケーションが増える!
お手伝い中、親御さんに質問をしたり、お子様に教えてあげることで、親子間でのコミュニケーションが普段より増えていきます!
親子の信頼関係が深まる!
「ありがとう!」とお礼を言われると、子どもは〝ママ(パパ)に信頼してもらえてる!〟と感じます!
それにより自分を信頼してくれてる親御さんへの信頼が生まれますね!
また親御さんも〝これができるようになったんだ〟と成長を感じると共にお手伝いをやれた我が子へ、信頼が生まれます!
お手伝いを通して、親子でより信頼関係を築くことができます!
好奇心が高まる!
一度うまくできると、別のお手伝いにも興味を示すようになります!
〝もっといろんなお手伝いをしてみたい!〟という興味、関心が生まれていきますよ!
創意工夫ができるようになる!
お手伝いをする中で、うまくいかないこともありますよね?!
でも何回かやっていくうちに…
- どうしたら上手にできるか?
- どういう手順でやればスムーズにできるか?
を考えられるようになっていきます!
例えば窓拭きのお手伝いをした時…
窓の下の方を拭いて水で流す!
↓
次に上の方を拭いて水で流す!
という工程で作業したとします!
しかしやりながら…
- 拭いて、流すという作業を2セットやらないといけないから、まずは上も下も一気に拭いて、その後に一気に流した方が早く終わるかも…。
- 最初に下を拭いて流しても、この後上を流したら綺麗にした下が汚れるから、まずは上から拭いた方がいい!
と気付きながら、創意工夫ができるようになっていきます!
家事を体験、理解できる!
最後はママ(パパ)がいつもやっている、掃除や洗濯、料理等の家事を、お手伝いを通して体験できる点ですね!
やはり見てるだけなのと、実際にやってみるのには大きな差があります!
また実際にやってみることで、ママ(パパ)が普段どれだけ大変なのかを知るきっかけにもなります!
運動能力がアップするお手伝い12選!
そんなメリットがいっぱいあるお手伝いですが、お手伝い中に運動能力を伸ばせたら、もっといいと思いませんか?
お手伝いのメリット+運動能力も伸ばせる=最強!
長くなりましたが、ここからがご紹介したい所です笑
お手伝いの中でも運動能力の向上が期待できるものを年齢別で12ヶ、ご紹介します!
3,4歳〜!
まずは3,4歳からできるお手伝いです!
この頃はちょうどお手伝いに興味を持ち始める時期ですね!
達成ポイントがわかりやすく、簡単なお手伝いが多いので、初めてお手伝いをする子の入門編としてもおすすめです!
買い物袋を持つ!
買い物の後に袋を家まで持って帰りましょう!
重たい袋を持つことで…
注意点として…
草むしり
庭があるご家庭では、草むしりもおすすめです!
草むしりでは…
雑巾掛け
雑巾掛けでは四つん這いの姿勢になるので…
靴並べ
一見、運動能力アップにはならなそうな靴並べですが…
また「10数える間に揃えてみよー!」とゲーム性を加えると、同じ靴同士を急いで揃えるために判断能力、反射神経の向上にもなります!
水やり
水やりは水が入った重いジョウロを持って、花に正確に水を注ぐことで…
畑仕事
もし畑が自宅にある方は野菜の収穫や耕す作業は、運動能力アップのお手伝いとして、とても効果的です!
手で掘る
野菜を採る際はしゃがんだから引っ張ることで…
シャベルで耕す
シャベルで土を掘るには、全身を使う必要があります!
全身の筋力、筋持久力アップに加えて…
配膳&片付け
食器の配膳や片付けも、すぐにできるお手伝いとしておすすめです!
こぼさないように気を付けないといけませんが、そのためにお皿ばかり見ていては運べません…。
思っているより難しいお手伝いです…。
伸びていく能力としては…
注意点としては…
掃き掃除
最後は掃き掃除です!
5,6歳〜
5,6歳におすすめのお手伝いは以下の4つです!
3,4歳のお手伝いに比べ、作業手順が多かったり、きれいにしなければいけない等、少し難易度が上がっています!
料理
まずは料理です!
料理というと「包丁使うの?怖くて見てられない…」「とても頼めない…」と思われるかもしれませんが、包丁を使わない料理のお手伝いもいっぱいあります!
項目が多いので3つのカテゴリーに分けて、ご紹介したいと思います!
まずは指先が器用になる作業です!
指先を上手に使えるようになると、縄跳びの縄等の道具の操作能力も向上します!
- キャベツやレタスを剥く!
- 野菜をちぎる!
- 餃子を包む!
- 卵の殻を剥く!
- 卵を割る!
- 調味料を測る!
- トッピングをする!
- 料理を盛り付ける!
- 野菜を洗う!
次は協応動作が巧みになる作業です!
協応動作は前述した掃き掃除でも上手になりますが、ほうきとちりとりに比べて調理用具や食材はさらに小さいので、また違った難しさがあります!
- ご飯をしゃもじで集める!
- お玉で混ぜる!
- ご飯や味噌汁をよそう!
- 野菜の皮をピーラーで剥く!
- 炒める!
- お好み焼き等を引っくり返す!
- トングで掴んで、お皿に移す!
- ハンバーグを成形する!
- 麺棒で生地を伸ばす!
- 水や牛乳をグラスに注ぐ!
最後は腕や全身を使う作業です!
- お米を研ぐ!
- 野菜の水気やクリームを絞る!
- ハンバーグのたねをこねる!
- ジャガイモ等を潰す!
- 生地を叩きつける!
上記は一例なので、他にもいっぱいあります!
お子様に合った作業を探すのもおすすめですね!
また安全に作業ができるように親御さんが横で見ていてあげましょう!
窓拭き
次は窓拭きです!
窓拭きは全身をまんべんなく使う、全身運動のお手伝いです!
ちょうどいい窓がない時は、洗車やはたき掃除でも似た効果が期待できますよ!
お風呂掃除
お風呂掃除も全身を使います!
浴槽の汚れや水垢をこすって落とすには窓拭きに比べてかなり腕の力、そして踏ん張るために足の力を使わないといけません!
カートを押す!
最後はカートを押すです!
スーパーに買い物に行った際、商品を入れたカートを押してみましょう!
3,4歳でもできそうですが、背が低いと前がよく見えずに他のお客さんや棚にぶつかってしまうかもしれません…。
お願いする時はお子様の背丈を考慮しましょう!
もし弟や妹がいる時は、ベビーカーでも似た効果が期待できます!
ただ転倒の可能性もあるので、安全には十分配慮して下さいね!
親の心構えと注意すること!
お手伝いを頼む上で、親御さんに実践してほしい注意点は以下の5つです!
お子様がお手伝いを好きになるか、お手伝いを通して前述したメリットを享受できるかは、親御さんの影響が大きいです!
正しいアプローチができれば、お手伝いが大好きになりますよ!
お子様の能力に合わせたお手伝いを選ぶ!
お手伝いを選ぶ時はお子様の能力を考慮しましょう!
今回ご紹介したお手伝いの年齢は、あくまで目安です!
普段から遊びや運動をいっぱいしていて運動能力が高い子、普段あまり身体を動かして遊んでいない子等、同じ年齢でも運動能力は個々で大きく違います!
3,4歳の子でも、今回ご紹介した5,6歳におすすめなお手伝いができる子もいるはずです!
逆に運動能力に自信がなかったり、初めてお手伝いをする子は、3,4歳向けの簡単なお手伝いから始めましょう!
またお子様が興味を示したお手伝いを選ぶのも効果的です!
達成ポイントを明確にする!
やるお手伝いが決まったら、今度はそのお手伝いのゴールを決めましょう!
水やりのお手伝いなら…
「ここにあるお花、全部に水をあげてね!」
というのが、達成ポイントですね!
全部に水をあげられたら、お手伝い成功です!
子どもにとってはわかりやすいゴールですね!
慣れてきたら…
「ジョウロにいっぱいまで水を入れたら、お花の鉢5つに同じくらい水をあげてね!」
という風に達成ポイントを難しくしてみましょう!
こうすることでどうやったら達成できるかを考え、さらに鉢ごとに均等に水を入れることでお手伝いの作業の質も上がります!
親御さんがお手伝いの手順やゴールを見本をみせながら、一度やってあげるとわかりやすいと思います!
やり切れるように配慮する!
お手伝い中、うまくできずに投げだしてしまったり、失敗してしまうこともあると思います…。
そんな時「最後までやりなさい!」と頭ごなしに言うのではなく、最後までやり切れるように「どこが難しかった?ここはね…」とお子様の気持ちに寄り添いながら教えてあげて下さい!
誰しも最初から上手にできるわけありません!
お手伝いは困難や失敗を段々自分で解決できるようになるための練習にもなるので、幼児期では親御さんが気持ちのフォローをしてあげましょう!
他にも怪我のないよう、安全への配慮もしてあげて下さいね!
頑張りを認めてあげる!
お手伝いが終わったら「最後までよく頑張ったね!」と頑張りを認めてあげて下さい!
少しうまくできなかったとしても「できた!」「褒められた!」「頑張ってるのを見てもらえてた!」と感じられるので、大きな自信に繋がります!
感謝を伝える!
頑張りを伝えると共に「ありがとう!」「ママ(パパ)助かっちゃった!」等、感謝の気持ちも伝えましょう!
「約に立てた!」という気持ちが「またママ(パパ)のためにお仕事してあげたい!」という次のお手伝いに繋がっていきます!
まとめ
いかがでしたか?
お手伝いはいろんな種類があり、気軽にお願いできるのが魅力です!
小さいお手伝いでも、1つだけでも、毎日続けていくことで徐々に運動能力は伸びていきます!
運動能力はある日突然、伸びるわけではありません!
日々の遊びや運動と同じで、積み重ねが大切なんです!
今回ご紹介したお手伝いでお子様ができそうなもの、興味を持ちそうなものがあれば、ぜひチャレンジしてみて下さい!
そして親子で楽しく運動能力を伸ばしていって下さいね!
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