マラソンは幼児期にはやるな!その理由とは?!

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かけっこ

教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!

今回は幼児期にマラソンをやるべきではない理由についてご紹介します!

いつになく強い言葉ですが、個人的にはやるべきではないと強く思っています!

その理由は読んでもらえれば納得して頂けるはずなので、ぜひ最後までご覧下さい!

マラソンをしている子ども達の足
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そもそもマラソンの目的とは…

幼稚園や保育園で冬にマラソンやマラソン大会を実施している園も多いと思います。

幼稚園や保育園でマラソンをする目的としては…

  • 寒い冬に体を温めて、怪我の防止に繋げる!

  • 体力、持久力をつける!

おもにこの2つが挙げられますね!

幼児期にマラソンの練習を薦めない理由は?

怪我防止や体力向上にも繋がるマラソン、一見すると良さそうに思えますが、個人的に幼児期にやるのはおすすめしません!

その理由は大きく2つあります!

幼児期では強い力を出すことが大切!

1つ目の理由は…

幼児期ではまずかけっこのように短距離を速く走ることを覚えるべきだからです!

○できる

短距離でも速く走ることを覚えた子が、走るスピードを落としてゆっくり走る!

×できない

マラソンのようにゆっくり走ることしかできない子が、速いスピードで走る!

速いスピードで走れる子が、スピードを落として走ることは簡単です!

しかしゆっくり走る経験しかしたことがない子が、いきなり強い力を出して速く走ることはできません…。

意識的に速く走ろうと思っても、スピードを出すための身体の使い方を覚えるには時間が掛かります…。

なので、まずはかけっこや鬼ごっこ等の遊びで…

  • 全力で走る!

  • 全力で追いかける!

  • 全力で逃げる!

という経験をいっぱいして、速く走る意識や身体の使い方を覚えられるようにして下さい!

つまらないから!

そしてもう一つの理由は…

つまらないからです!

個人的におすすめしない理由としてはこれが大きいです!

マラソンは長い距離を最後まで走り切るために、ペース配分をする必要がありますよね?!

どのくらいのスピードで走ればいいかは、個々の体力によって違います!

マラソンを趣味でやってる大人の方はなるべく長い距離を、なるべく速いペースで走れるようになることに喜びを感じるはずです!

しかし、子どもにとっては…

ただゆっくり、ずっと走っているだけ…。

という認識になることが多く、その喜びや楽しさを理解し難いものです…。

親御さんが「マラソンしようよ!」と誘えば、最初の1回はやってくれるでしょう!

でもすぐにやらなくなってしまうはずです…。

だって楽しくないのだから!

幼児期の運動能力や日々どれだけ身体を動かして遊んだり、運動しているかの経験値で決まります!

楽しくないことを毎日続けようとは思わないので、マラソンでは体力、持久力はおろか運動能力も伸びません…。

体力をつけるなら、この遊び!

マラソンがダメなら…

「体力をつけさせたい時は、どうしたらいいの?」

「マラソン以外に持久力が上がるスポーツってあるの?」

そんな時には遊びがピッタリです!

ただ走るだけのマラソンより、遊びの要素を入れることで子どもは楽しみながら体力、持久力をアップさせられます!

マラソン以上に幼児期に体力、持久力がアップする、おすすめの遊びは以下の4つです!

鬼ごっこ

鬼ごっこをしている子ども達

まずは鬼ごっこです!

鬼ごっこは…

POINT
  • 鬼は相手の動きに合わせて、逃げる役は相手の意表をつく方向に瞬間的に方向転換を繰り返して走ることで、前述したかけっこのように瞬間的に強く速い力を出せるようになる!

  • 緊張感の中、追いかけたり、逃げたりしながら走り続けることで、マラソンのように体力や持久力が向上する!

鬼ごっこは速いスピードを出す練習、無理なく持久力を上げる練習、どちらもできるいいとこ取りの遊びです!

かけっこ勝負

かけっこをしている女の子とお父さん

次のおすすめの遊びはかけっこです!

これはただかけっこをするのではなく、親御さんとどちらが速くゴールするかの勝負をして下さい!

勝負にすることで…

POINT
  • 鬼ごっこのようなゲーム性が生まれる!

  • 一緒にかけっこをすることで親御さんとお子様で信頼関係が生まれる!

  • ルールやゴールが明確なのでわかりやすい!

  • 短時間で終わるので、楽しみやすい!

これは50mくらいの短距離で大丈夫です!

短距離でも何回も繰り返しやることで体力、持久力の向上にも繋がりますし、速いスピードで走る練習にもなります!

縄跳び

縄跳びをしている女の子の下半身

次のおすすめの遊びは縄跳びです!

縄跳びはジャンプしながら、縄を回すので効果的な全身運動であることに加え、マラソンやジョギングの3倍のエネルギー消費があると言われています!

縄跳びはマラソンに比べ長時間できないですが、その分体力はマラソンよりも向上すはずです!

体力がマラソン以上につく以外のメリットとして…

  • ジャンプをすることで、下半身の筋力アップに繋がる!

  • 両足でジャンプすることで、足に掛かる負担がマラソンより軽減される!

まずはジャンプをすることで走るマラソンに比べ、足の筋力をより使います!

ジャンプは短い時間で強い力を使えるので、下半身の筋力も強化できます!

次に縄跳びは足への負担がマラソンに比べ軽いです!

「ジャンプするから負荷も、マラソンより掛かるんでしょ?!」

と思いがちですが…

POINT
  • マラソンは片足ずつ足を出すので、一時的に片足に全体重がのる!

  • 縄跳びはジャンプをすることでマラソンより足に掛かる負荷は重くなるが、両足で体重を支えるので負荷を分散できる!

マラソンは足を交互に出しながら走ることで、片足に全体重が掛かります…。

またマラソンは短距離と比べ、走る距離が長いので、片足に負荷が掛かる時間も長くなります…。

身体が出来上がってない幼児期に、必要以上の負荷を掛けるのはよくないです…。

その反面、縄跳びはジャンプをしますが、着地は両足なので片足に掛かる負荷も半分で済みます!

縄跳びは小学校に行ってもやるので、幼稚園、保育園の時に前回し跳びが跳べるようになるだけでも、かなりのアドバンテージがあります!

マラソンと同じくらい体力をつけられ、縄跳びも跳べるようになれば一石二鳥ですよね?!

遊具サーキット

遊具の間を走っている女の子

最後は遊具サーキットです!

遊具サーキットとは公園にある遊具で順番に遊ぶことです!

例えば…

ブランコを30回こぐ!
  ↓
走って移動!
  ↓
滑り台を5回連続で滑る!
  ↓
走って移動!
  ↓
ジャングルジムの一番上まで登って降りる!
  ↓
・・・

遊具で遊んでいる時間もそうですが、遊具間を移動するために走ることで持久力向上になります!

移動スピードはゆっくりでもいいので、公園の遊具全部遊ぶまで止まらないように親御さんが一緒に遊びながら次の遊具まで誘導してあげて下さい!

これも速いスピードで走る練習にはなりにくいですが、お子様の無理のないペースで有酸素運動を行うことで、持久力の向上に繋がります!

大切なのは楽しく持久力をつける!

幼児期でのマラソンの目的は体力や持久力をつけたり、丈夫な身体づくりをすること!

その目的のためにおすすめなのは、ただマラソンの練習をすることではなく、上記の遊びで楽しく基礎体力をつくることです!

基礎体力のベースがあれば、大きくなって初めてマラソンをやったとしても問題なくできるはずです!

どうしてもマラソンの練習をしたい時は…

「今度幼稚園でマラソン大会があるから、どうしてもマラソンの練習をしておきたい!」

という時は、以下の条件のもと練習をしてみて下さい!

CHECK
  1. 300~600mくらいの距離をゆっくり走る!

  2. 走る時に腕は振らない!

  3. 速くではなく、ゆっくりでもいいから長い距離を最後まで走り切ることを伝える!

まずは走る距離は300mくらいの短い距離から始めましょう!

最長でも600mくらいまでにして下さい!

そして走る時は腕をなるべく振らないようにしましょう!

短距離を速く走る時は、腕を振った方がスピードが出ます!

しかし長めの距離を最後まで走る時はなるべく腕を振らない方が身体が捻じれず、内臓に負担が掛からないので、体力の消耗を抑えられます!

最後はゴールが遠いので、最初から飛ばし過ぎず、ゆっくり走ることを伝えてあげましょう!

以上を注意して、週1回くらいのペースで練習してみて下さい!

しかしあくまで…

POINT
  • 速いスピードで走れるような遊び、運動をいっぱいしている!

  • マラソンとはどんなものかを体験させるくらいの軽い練習であること!

これが重要です!

マラソンの練習というより「今度幼稚園でこんなのやるよ~!」くらいの心持ちで、ゆっくり走る体験をさせてあげましょう!

まとめ

いかがでしたか?

マラソンはある程度身体ができてきた中学生くらいになって初めて、練習するくらいで大丈夫です!

幼児期や小学生くらいの時期は疲れるまで全力疾走を繰り返しながら、いろんな遊びを経験し、徐々に走るスピードやペースを覚えていくくらいの方が、いざマラソンをやった時にも好記録が出るはずです!

マラソンで体力や持久力をつけたいなら、幼児期は今回ご紹介した遊びで思いっきり遊んで下さいね!

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