教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!
以前運動神経は遺伝で決まるのではなく、日々の遊びや運動の経験値で決まることをお伝えしました!
「赤ちゃんの頃から運動神経を伸ばす為にできる事ってないの?」と思われるかもしれませんが、そんなことはありません!
普段の生活の中で意識、実践するだけで赤ちゃんの頃から運動能力を伸ばせる方法を3つご紹介します!
赤ちゃんの頃は多感覚への刺激が重要!
赤ちゃんの頃から脳の神経系の発達はすでに始まっています!
その中で触覚刺激(赤ちゃんの体に触れてあげる)や前庭刺激(抱っこして揺らしてあげる)は運動能力の発達に繋がります!
赤ちゃんの成長と発達にはケアと刺激が必要です。
特に知覚刺激は生後発達期において重要な役割を果たします。
コミュニケーションや理解能力、社会性の発達、そして情緒の安定を支える脳の神経回路は、赤ちゃんが生まれてから3歳までに急速に発達していきます。
継続的に複数の感覚に刺激を与えることは、赤ちゃんの健康的な発達においてさまざまな利点があると研究により証明されています。
赤ちゃんの多感覚刺激による発育|JOHNSON’S®
また上記以外のいろんな感覚を刺激してあげることで、健康的な発達に大きな影響を与えます!
聴覚、触覚、視覚、前庭感覚などの多感覚に対する刺激とは、あたたかく落ち着いたトーンで声をかけながら(聴覚刺激)、マッサージを通して乳児の皮膚に接触する(触覚刺激)、可能な限りのアイコンタクトを取る(視覚刺激)、水平にゆらゆら揺らす(前庭感覚)、などの刺激を与えることを意味します。
赤ちゃんの多感覚刺激による発育|JOHNSON’S®
多感覚を刺激する遊び
では普段の生活で赤ちゃんの運動神経を伸ばす為にどんなことをしたらいいのか?
まずおすすめするのは触れ合い遊びです!
寝返りやずりばい、ハイハイが出来ないうちは赤ちゃんは動くことが出来ません。
しかし親御さんが手や足を動かしてあげたり、体を触ってあげたり、景色を見せたり、抱っこしてあげることは出来ます!
いろんな抱っこ!
いろんな方法で抱っこをしてあげましょう!
- ユラユラと横に揺らしてあげる!
- その場で一周ぐるっとまわってあげる!
- 高く持ち上げてあげる!
抱っこをして揺らしてあげたり、まわってあげたりすると前庭感覚が刺激されます!
脇の下を持って高く持ち上げてあげるのも、赤ちゃんからは見たことない位置から景色を見ることになります!
ただ首が据わってないと危険なので、首が据わってからやってあげて下さい!
また抱っこをしてお子様と目線を合わせた際は、笑って優しく話しかけてあげましょう!
笑顔で優しく話しかけてあげることで視覚&聴覚刺激に繋がり、赤ちゃんが安心感を得られます!
普段買い物に行く際、赤ちゃんを前に向かせて抱っこするのもおすすめです!
お母さん向きに抱っこすると見えるのはお母さんの体だけですが、赤ちゃんを前向きにすることでいろんな景色を見ることが出来ます!
まだいろんなことを体感していない赤ちゃんには見える視界が違うだけで驚きと発見、刺激の連続です!
またおんぶも揺れ方やお母さんの体と接触する感触も変わってきます!
いろんな抱っこが出来る抱っこ紐も多く販売されているので、ぜひ試してみて下さい!
体を触ってあげる!
まだ首が据わってない赤ちゃんは、仰向けに寝かせて足を持ち上下に動かしてあげて下さい!
(股関節が外れやすいので力の入れ過ぎに注意しましょう!)
足だけでなく腕を触ってあげたり、指を握らせるのも効果的です!
体を触ったり、こちょこちょしてあげるのも赤ちゃんは大好きです!
いっぱい触れてあげることで触覚が刺激され、触りながら目を見て笑顔で話しかけてあげると視覚、触覚刺激にも繋がります!
赤ちゃんと遊びを通してコミニュケーションをとることで、お父さんお母さんとの信頼関係ができていきます!
仕事が忙しくあまり遊んであげられない親御さんでも、時間が許す限りで大丈夫なので、いっぱい触れ合ってあげて下さい!
それだけでもかなり効果的です!
触覚を刺激する方法について、もっと詳しく知りたい方はベビーマッサージもおすすめです!
【助産師監修】ベビーマッサージはいつから始める?~効果とやり方~
なるべく裸足で過ごす!
乳幼児期はなるべく裸足で過ごすようにしましょう!
どうして裸足がいいかと言うと…
- 裸足だと靴や靴下を履いている時とは違い、足の指全部を使うので足の裏の筋肉が発達し、土踏まずの形成に繋がる!
- 足の裏をいっぱい刺激することで、人間が靴を履く等の進化の過程で、従来持っていたが退化してしまった中枢神経や末梢神経も目覚め、運動能力の向上に繋がる!
- 脳が活性化されて頭の回転も速くなる!
- 裸足でいるだけでリラックスでき、ストレスも減り、自立神経が安定する!
自立神経が安定すると体温調節が上手にできるようになり、免疫力が上がる!
元メジャーリーガーのイチロー選手や元プロテニスプレイヤーの杉山愛選手なども乳幼児期はずっと裸足で過ごしていたそうです!
歩けるようになったら滑らかな所、ボコボコした所、冷たい所、暖かい所、ザラザラした砂場、チクチクする草の上等、色んな感触が楽しめる場所を歩かせてあげて下さい!
裸足の感覚に近い靴もあるので、外で遊ぶ時に履くとより足の裏が刺激され効果的です!
歩けるようになる前でも足の裏で体温調節をしたり、布団等で足裏を刺激出来るので裸足がおすすめです!
ただ冬は体温が下がりやすいので、裸足になる時は室温を上げたりして体が冷えないように注意して下さい!
ベビースイミングや水遊び
最後はベビースイミングです!
1歳前後から始められ、運動能力を伸ばすにはもってこいです!
主な効果として…
・十分な運動量が得られる
水の中では水の抵抗や水圧など身体に陸上より負荷がかかり、エネルギー消費量は陸上の4倍から6倍になります。ベビースイミングのエクササイズは赤ちゃんにとって陸上の動きよりもはるかにバリエーションが多い全身運動なので、成長に必要な十分な運動量が短時間で確保できます。赤ちゃんは、たっぷり体を動かした心地よい疲労感で夜はぐっすり。食欲も増進するので離乳食もモリモリ食べてくれます。
・筋力がアップする
筋肉は適切な負荷をかけることで強く、しなやかに発達していきます。ベビースイミングは全身の筋肉に水の抵抗という無理のない適度な負荷がかかり、発達を促進します。
・運動神経系・バランス能力が発達する
水の中では陸上では経験できない浮力が働きます。体が浮き上がるという感じはふわふわとした楽しい感じであると同時に思うように体をコントロールできない不安な感じでもあります。
もともとはママのお腹の中で羊水に浮かんでいたので水中での身のこなしは経験済み・・・のはずですが、陸上生活に慣れるにつれて忘れてしまっているのです。
赤ちゃんは昔の記憶を目覚めさせ、安全を確保するためにバランスを整えようとして神経系がフル活動し、ボディコントロールする力がメキメキと育ちます。
赤ちゃんとプールへ!ベビースイミングの効果|たまひよ
スイミングは視覚、聴覚、触覚刺激になります!
「ベビースイミングってお金掛かるし、通うの大変そう…」という方には、お家で出来るビニールプール遊びをおすすめします!
大きなプールでなくても、水の中で遊ぶことで…
- 全身の血液の働きが活発になり新陳代謝が高まる!
- 免疫力が上がり、風邪を引きにくくなる!
- 体力を使い、よく寝るようになる!
- 体温調節機能が高まる!
またビニールプールでも視覚、聴覚、触覚は刺激されます!
まとめ
いかがでしたか?
ちょっとした遊びをするだけで、赤ちゃんの頃からでも運動能力を伸ばすことは出来ます!
ただ運動神経を伸ばすことばかり意識するのではなく、親御さんが楽しく関わってあげることがお子様の健全な発達、発育には一番です!
ぜひ親御さんが楽しみながら、実践してみて下さい!
またずりばいやハイハイが出来るようになったら、ぜひこちらもご覧下さい!
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