教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!
今回は日常の生活の中で運動能力を伸ばせる習慣をご紹介したいと思います!
「運動得意になってほしいんだけど、具体的に何をすればいいの?」
「やっぱり体操教室に通わせないとダメ?」
とお悩みの親御さん、全然そんなことありません!
体操教室に通わなくても、いつもの生活習慣を少し工夫するだけで、お子様の運動能力はぐんぐん伸びていきます!
その具体的な方法を9つご紹介しますね!
日常の工夫、積み重ねが大切!
今回ご紹介する習慣は特に目新しいものではなく、皆さんがよくご存知の習慣ばかりです!
お子様も毎日やっている普通のことですが、ただ漠然とやるのではなく…
大切なことを意識してやる!
それだけで…
等のメリットが享受できます!
これって凄いですよね?!
何度も言いますが、特別に何かをするわけではなく、日常のふとした習慣の意識と行動を少し変えるだけで、上記のような運動能力、身体づくりができます!
「えっ、それだけでいいの?」と思われるかもしれませんが、それだけでいいんです!
少しの変化でも、正しく毎日続けていければ、後に大きな変化となって現れます!
では具体的にどんな日常の習慣を、どんなことに注意してやればいいのか?
運動能力を伸ばせる、おすすめの習慣と意識すべき点は以下の9つです!
姿勢をよくする!
まずは背筋を伸ばして、姿勢をよくしましょう!
これは座っている時も、立っている時も同じですが、特に座っている時に姿勢が悪くなりやすいですね…。!
最近はスマホを見たり、携帯ゲームの影響で猫背の子が増えています…。
姿勢が悪くなると肺が圧迫されて呼吸が浅くなることで…
結果、運動能力の低下に繋がります…。
子どもの骨は大人よりも柔らかいので、成長する前に正しい姿勢を身につけられるようにしましょう!
しかし腹筋や背筋が弱く、背筋を伸ばした姿勢を維持できない子も多いです。
背筋を伸ばし、その姿勢を保てるようになるには…
普段から背中を伸ばした姿勢を意識することで、段々と腹筋や背筋の筋力もついていき、意識しなくても自然といい姿勢になっていきます!
なるべく歩くようにする!
次は普段の生活の中でなるべく歩くようにしましょう!
「これはさすがにどの子もやってるでしょう?!」
と思います?
いやいや、歩いてない子多いんですよ…。
さすがにまったく歩いてないわけではないでしょうが、例えば勤務する園で通園バスの添乗した時にバス停でベビーカーに乗って待っている子がいました。
3歳の年少さんがですよ?!
待ってる間の椅子代わりなのかと思ったら、家からベビーカーに乗って来たそうです…。
家からバス停までは2〜3分の距離をですよ?!
びっくりしましたが、その子が特別ではなく、その後もベビーカーに乗って、お母さんに押してもらっている幼児、小学生を見かけることがありました…。
疲れている時に無理矢理歩かせる必要はありませんが、自分で歩ける距離は自分で歩くように促しましょう!
歩くことをサボっていると…
という状態になりかねません…。
逆によく歩いている子は、上記の能力が飛躍的に向上します!
赤ちゃんも立った後にやるのは歩くことです!
無意識でも歩こうとするのは、歩くことは人としての本能だからです!
お子様が歩きたくないとぐずっていると、大変なので「わかった!わかった!じゃあ歩かなくていいよ!」と言いがちです。
機嫌が直るまではそれでもいいですが、普段から歩かなくていいのをOKにしちゃうと、親御さんはその時に限りは楽かもしれませんが、将来的に困るのはお子様です…。
毎日少しずつでもいいので、歩ける時は自分で歩くという習慣をつけられるようにしましょう!
毎日の習慣にしやすいのは…
- 幼稚園、保育園への登降園。
- ペットの散歩。
- 家の近くのスーパーへの買い物。
- 近所の公園への行き帰り。
等ですね!
親御さんも〝子どもと一緒だと大変だから…〟と車で行きがちですが、お子様にとって無理のない距離だったら、ぜひ一緒に歩いて行きましょう!
親御さんも一緒だとお子様も歩くのが楽しくなりますし、親御さんにとってもいい運動不足解消やダイエットにもなりますよ!
また2,3歳の頃は、ゲーム性を取り入れてみましょう!
例えば…
- おんぶか抱っこ、肩車で子どもを決めた所まで連れて行ってあげる!
↓ - 今度は親子で手を繋いで、決めた場所まで歩く!
↓ - 1〜2を繰り返しながら、段々と1の時間を短くしていく!
こんな提案をすると歩く前後が楽しいから、喜んでやってくれるはずです!
移動時をおんぶや抱っこ、肩車にするのも、これらは子どもにとっては運動だからです!
抱っこやおんぶをする力を少し弱めるだけで、子どもは落ちないよう全身の力を使ってしがみつきますよね?!
肩車は主に腹筋や背筋で上半身のバランスを取らないと前後左右に揺れてしまいます…。
歩く時以外の移動も楽しみながら身体を使えて、歩く時ももちろん使う!
ただ「歩こう!」と言うより、この方がお子様も楽しめるし、なにより身体能力がより向上していきます!
ベビーカーだとただ座っているだけの移動になってしまうのでやめましょう!
階段を使う!
次はエレベーターやエスカレーターではなく、なるべく階段を使いましょう!
より足に負荷が掛かるので、脚力がつきます!
また片足ずつ登ることで、バランス感覚も養われていきますよ!
乗り物に乗る!
「子どもが歩いて行くには少し遠いな…。」
「歩くだけじゃ飽きるかな…何か変化がほし!」
という時は乗り物を使ってみましょう!
乗り物と言っても車じゃないですよ!
お子様が楽しめる乗り物で出かけたり、歩きと乗り物を交互に使い、飽きがこないように身体を動かせるようにしましょう!
おすすめは以下の4つです!
三輪車
まずは三輪車ですね!
三輪車は自分でハンドルを操作をして進めるので、子どもも楽しいですよね!
ただ車輪が小さいので、ペダルをいっぱい漕いでもあまり進まないので…
漕ぐのに疲れたら歩く。
↓
また乗りたくなったら乗る。
を繰り返すと飽きずに進めます!
ストライダー
次はストライダーです!
ストライダーとはペダルがついていない自転車です。
またがり足で漕いで進むことで、脚力やバランス感覚を養えます!
自転車の練習にもピッタリですよ!
キックボード
次はキックボードです!
キックボードは片足で地面を蹴りながら進むので…
地面を蹴りやすい足がありますが、同じ足で蹴り続けると疲れてしまうので、たまに蹴る足を逆にしましょう!
こうすると両足を均等に使え、長く走れます!
また足の筋力、筋持久力も偏りが少なく、両足についていきます。
ただスピードが出過ぎるとうまく止まれなかったり、他の歩行者にぶつかることもあるので、親御さんは安全に十分配慮して下さい!
自転車
最後は自転車です!
自転車も三輪車と同様に漕いで進みますが、車輪が大きく進むスピードが速くなります!
乗って走ることで足の筋力、筋持久力、そしてバランス能力が伸びていきます!
遠い所まで行けるのが魅力ですが、安全に走るためにまずは自転車をきちんとコントロールできるようになりましょう!
また道路を安全に走るためには、自転車に上手に乗れるだけでなく、交通ルールも覚える必要があります!
親御さんが一緒に走りながら、少しずつ教えていってあげましょう!
よく噛んで食べる!
次のおすすめ習慣はよく噛んで食べるです!
一見、運動能力とは関係なさそうですが、よく噛んで食べることで運動能力が向上していきます!
人は口を開けて顎の力を抜いた状態では、重い物を持ち上げることができません….。
これは大人も同じです!
つまり噛む力は大きな力を出すのに不可欠というわけですね!
運動能力の他にもよく噛んで食べることで…
というメリットがあります!
噛む回数の目安としては口に食べ物をいれたら、30回は噛むようにすると効果的です!
自分の荷物は自分で持つ!
次は自分の荷物は自分で持ちましょう!
少し重い荷物を持って歩くことで、体力がついていきます!
またリュックだと…
手持ちの荷物なら…
最近は親御さんが子どもの通園バックを持ってあげているのをよく見かけます…。
自分の荷物を自分で持つのは当たり前のことですよね?!
小学校に進学すればランドセルをはじめ、自分で荷物を持って登下校します!
なるべく早い時期から、この意識を持てるようにしましょう!
裸足で過ごす!
次は普段からなるべく裸足で過ごしましょう!
裸足で過ごすことで足の裏が刺激され…
等、いろんなメリットがあります!
これは今すぐ始められる簡単な習慣ですね!
いろんな触感が味わえるようにザラザラした所、すべすべした所、冷たい所等、いろんな場所を歩いてみましょう!
お手伝いをする!
次は家のお手伝いをしましょう!
幼児期のお手伝いは本当にメリットがいっぱいです!
例えば…
等のメリットがあります!
さらにお手伝いは運動能力を向上させる動きの要素が多く含まれているんです!
お手伝いをすることで得られるメリット+運動能力がアップ=最強!ですよね!
いっぱい遊ぶ!
最後は外で身体をいっぱい動かして遊びましょう!
運動神経は遺伝するもの、生まれつきのものではありません!
- 毎日どれだけ身体を動かして遊んでいるか?
- 毎日どれだけ運動をしているか?
の積み重ね、経験値で運能力が高くなるかが決まります!
中にはお部屋で遊ぶのが好きで、外で遊びたがらない子もいると思います…。
しかし幼児期の外遊びは本当に大切です!
幼児期でしか育めない能力や感覚がいっぱい伸びていきます!
そして大きくなってからやっても、もう遅いです…。
最初は短時間から始め、段々と遊ぶ時間を長くしていきながら、外遊びを習慣にしていきましょう!
おすすめは公園の遊具遊びです!
まとめ
いかがでしたか?
最近は…
子どもの体力、運動能力が年々落ちている…。
ゲーム機器の発達したから…。
身体を動かして遊ぶ場所が減ったからだ…。
等、いろんな説があります。
その中に日常生活で親御さんが甘やかしてしまっているという要素も含まれていると思います!
“自分でできることは自分でやらないと!”
この意識はお子様が成長していく中で、早くに持っておくべき意識です!
その為にはまず親御さんがこの意識を持って、お子様と関わることが大切です!
そうすればお子様の意識、行動も変わっていき、運動能力も伸びていくはずです!
日常の習慣で運動の基礎能力が伸びていけば、鉄棒やマット運動、跳び箱や縄跳びのような器械運動の上達も早くなりますよ!
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