運動の得意、不得意は生まれた時から決まってる?!遺伝する身体能力にはどんなものがあるのか?

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運動神経

教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!

突然ですが親としては我が子に遺伝すること、能力って気になりますよね?!

今回は遺伝する身体、運動系の能力はどんなものがあるのか、ご紹介します!

男の子を抱っこするお父さん
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運動神経は存在しない!

よく「うちの子、運動神経が悪くて…」という話を聞きますが、そもそも運動神経という神経は存在しません!

例えばボールを捕る時、まずは脳から運動の指令を出し、それが神経細胞を通じて筋肉に伝わることで身体が動きます!

この身体を動かす神経の伝達回路のことが世間一般“運動神経”と呼ばれているのです!

なので“運動神経が良い”ではなく、“運動能力が高い”というのが正しいです!

では運動が得意な子、苦手な子を分けるのは何でしょうか?

それは遊びや運動の経験値の差です!

運動能力は生まれつき差がありません!

親御さんがオリンピック級のアスリートだったとしても、子どもに遊びや運動を十分に経験させなかったら、運動が得意になることはありません…。

逆に運動が苦手なご両親の子どもでも、遊びや運動でいろんな動きを経験することで、運動能力はどんどん向上していきます!

身体能力と運動能力の違いは?

運動能力は遺伝ではなく、生まれた後の遊びや運動の経験値が大きく影響します!

では遺伝が影響を及ぼす能力はないのでしょうか?

いえ、そんなことはありません!

身体能力は遺伝します!

では身体能力とはどんな能力なのでしょうか?

また身体能力と運動能力はどう違うのでしょうか?

  • 身体能力:遺伝による身長、骨格、筋力などの先天的な身体のつくり
  • 運動能力:俊敏性、バランス感覚、リズム感など後天的に身につけられる身体を動かす能力

身体能力と持って生まれた先天的な身体的な特徴で、運動能力とは遊びや運動をいっぱい経験することで伸びていく後天的な能力です!

具体例として背の高いご両親の子が背が高くなるのは身体能力で、ダンスをいっぱいやることでリズム感が良くなっていくのが運動能力ですね!

遺伝する身体能力は?

では具体的に遺伝する身体能力にはどんなものがあるのでしょうか?

運動に関係する身体的な特徴、能力に絞ってご紹介します!

週現スペシャル 大研究 遺伝するもの、しないもの【第1部】一覧表でまるわかり 遺伝する才能、しない才能、微妙なもの

身長や体重

身長や体重はとても遺伝の影響が強く、特に身長は9割が遺伝の影響といわれます!

骨格や体型

体型は全般的に遺伝の影響が強いです!

また足の長さも8~9割が遺伝で決まります!

足の速さ

人の筋肉は、縮む速度は速いがすぐに疲労する「速筋」と、逆に持久力はあるが縮む速度の遅い「遅筋」の2種類からなる。このどちらを多く持っているかによって、短距離型か長距離型かが生まれながらにして決まるというのである。

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速筋タイプか遅筋タイプの筋肉かは遺伝によって決まっています!

「筋肉の質だけでなく、筋肉の付き方や骨格のほか、呼吸器と血管系、神経系の機能など、いくつもの要因が関係しています。ただ、スプリンター向き、持久力系競技向きという遺伝的な適性は確かにあります」

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東京大学大学院教授で、日本の筋肉研究の第一人者である石井直方氏もこう述べています!

「短距離走が平均よりも遅い…」とお悩みの親御さんも、あまり気にしなくて大丈夫ということですね!

それは短距離走向きの筋肉の質ではないというだけです!

将来、国体やインターハイでいい記録を狙いたい、オリンピックに出場したいということなら子どもの筋肉の性質に合った種目であるかは重要なことです!

しかし体育の授業で困らないように、または純粋に競技を楽しんでほしいということなら、あまり気にしなくて大丈夫ということです!

ちなみに遅筋を速筋に変えることはできないが、速筋は訓練次第でほぼ完璧な遅筋に変えられるということがわかってきています!

跳躍力

いわゆるジャンプ力ですね!

これも短い時間で強い力を出せる速筋を持っている方が、高く遠くに跳ぶことが出来ます!

方向音痴

これは一見運動とは関係がないように思われまわすが、自分の現在位置や方角を把握する空間認識能力は運動をする上で重要です!

特に複数人が広いピッチでプレイするサッカーのような競技では、誰がどこにいるかを把握することが出来れば有利です!

幾何学的才能とも関連があり、遺伝的要素が大きいものです!

集中力

これも運動には関係なさそうに思いますが、一つのことにどれだけ集中出来るかは一つのことがどれだけ上手になるかに大きな影響があります!

脳内の神経伝達物質受容体が集中力に影響しているとの見方があり、これは学力にも関連すると考えられています!

遺伝しない身体能力は?

逆に遺伝の影響がありそうだがなかったり、影響があるか現時点で不明なものは以下の通りです!

CHECK
  • 球技
    筋力や体格は関係するが、センスや技術は完全に後天的なものです!
    異種目で活躍する親子や兄弟もいます!
  • バランス感覚
    動物実験では遺伝子治療で平衝感覚の回復に成功している為、何かしら関連はあると考えられています!
  • カナヅチ
    筋肉質の人の場合、肺いっぱいに息を吸い込んでも沈んでしまう場合があります…。
    泳ぎの上手さと遺伝の関係はまだ不明です…。
  • 動体視力
    過去の研究が少ないこともあり、まだはっきりとはわからない…。
    訓練によって鍛えること出来ます!

大切なのは運動能力を向上させること!

このように遺伝による身体的な特徴、能力というのは確かにあります!

ただ遺伝による身体能力が高いからと言って、運動が得意とは限りません…。

遺伝による能力がどうであれ、ゴールデンエイジ(一般的に3~14歳)と呼ばれる時期に遊びや運動を積み重ねることが大切になってきます!

身近で効果的なのは公園の遊具遊びです!

遊具は昔から公園にあり、子ども達の発達、発育を支えてきただけあり、バランスよくいろんな運動能力を向上させることが出来ます!

またコーディネーショントレーニングも効果的です!

まとめ

いかがでしたか?

身体能力は遺伝によって決まるものありますが、それがすべてではありません!

お子様に運動が得意になってほしいという想いがあるなら、身体能力ばかりを気にするのではなく、むしろ運動能力が向上するように遊びや運動をいっぱい経験できる環境をつくってあげましょう!

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