教諭歴16年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!
今回は鉄棒の足掛け前回りの練習方法と成功させるために必要なコツを4つ、ご紹介します。
この4つの成功ポイントを押さえているだけで、成功の確率はかなり高くなります!
まずは足掛け上がりができるようになろう!
足掛け前回りの練習の前にまずは足掛け上がりができるようになりましょう!
理由としては…
- 足掛け上がりより足掛け前回りの方が難しいから。
- 足掛け上りには足掛け前回りを成功させるために必要な要素がすべて入っているから。
足掛け上がりより足掛け前回りの方が難しいです。
では具体的にどこが難しいのか?
2つの技の大きな違いは…
- 半周回るか、1周回るか。
- 勢いをつけられるか、つけられないか。
足掛け上がりは鉄棒に足を掛けて逆さまになった状態から半周回って鉄棒に上がるので、頭の位置は下から上に180℃移動しますね!
また鉄棒に上がる際は足と身体を振り、勢いをつけて上がることができます。
それに比べ、足掛け前回りは足を掛けて鉄棒の上に乗った状態からスタートします。
そのまま前に1周回り、また鉄棒の上に乗った状態に戻るので頭の位置は360℃移動します。
足掛け上がりに比べると倍回る必要があるんですね!
また鉄棒の上に乗った状態からスタートするので、足や身体を振って勢いをつけることができないのも難しいポイントの1つです。
なのでまずは比較的簡単な足掛け上がりで回って鉄棒に上がる感覚を掴めるようにしましょう!
そして足掛け上がりには足掛け前回りに必要な動作の要素がすべて入っています。
いくら足掛け前回りより簡単でも、活かせる動きが少なかったら足掛け上がりを最初に練習する意味はないですよね…。
足掛け前回りとの共通する動きとして以下の2つがあります。
- 背中と鉄棒に掛けてある足は伸ばす。
- 鉄棒に上がる時に両手と掛けた足でタイミングよく鉄棒を下に押して身体を上げる。
この2つの動作は足掛け前回りでも重要になってくるので、まずは足掛け上がりの練習で出来るようにしておきましょう!
練習前の準備
練習の前に以下の3つの準備をしておきましょう!
まずは髪が長い子は結んでおきましょう。
足抜き前回りは一回転するので、髪を結んでないと回転中に髪が顔にかかり集中して練習できません。
次は練習時は長ズボンを履いてください。
足を掛けて回るので膝の裏が擦れ、痛くなりやすいのです…。
なので季節にもよりますが、練習する時は少し厚めの長ズボンを履くようにしてください。
冬なら下にレギンスを履いて、厚みをもたせるのもおすすめです。
ズボンだけでは不安な時は補助パッドを使ってみてください。
鉄棒につけるだけで簡単に使え、擦れる痛みもありません!
最後は前回り降りや前転で前に回転する感覚を身につけておきましょう!
いきなり片足を掛けたまま前に回転するのは怖く感じると思います…。
なので前回り降りや前転等で事前に前に回る感覚を掴んでおくことで、足掛け前回りの練習もスムーズにいきます!
足掛け前回りのやり方と練習方法
では実際に足掛け前回りの練習をしてみましょう!
練習ステップは以下の通りです。
最初に前に回る時、怖いようであれば親御さんが身体を支え、補助してあげてください。
4つのコツとは?
足掛け前回りのコツは以下の4つになります!
1と4は足掛け上がりでも重要なポイントです!
2と3は足掛け前回り独自の重要ポイントになります!
2は足掛け上がりと違い、足掛け前回りは足を振って勢いをつけることができません。
鉄棒にのった状態から、前に倒れる力で回る必要があります!
その際、鉄棒を強く握ったままだと、1で背中と足を伸ばすことで出る回転のスピードが遅くなってしまいます…。
そこで少し握る力を弱めることで、ブレーキをかけずに速いスピードで回ることができ、成功する可能性が高くなります!
3は最後に鉄棒に上がる時に、掛けてある足の膝裏を鉄棒にくっつけたままに離さないようにしましょう!
足掛け上がりは鉄棒に掛けた足を支点に勢いをつけて上がるので、膝裏は鉄棒から離れづらいです。
しかし足掛け前回りは1周回るので掛けた足が動きやすく、回って再度鉄棒に上がる時に鉄棒から膝裏が離れやすくなります…。
回って鉄棒に上がる時、両手と掛けてある足で鉄棒をタイミングよく押せないと鉄棒の上にのれません…。
膝裏が鉄棒から離れていると両手の力だけで身体を上げないといけなくなりますが、これはほぼ無理です…。
膝裏で鉄棒を押せてないと、お尻が下がった状態になります。
お尻が下に落ち掛けている姿勢では腕に力を入れづらいです。
逆に膝裏を鉄棒から離さずに押せれば、腕で鉄棒を押す力が多少弱くても上がれるということですね!
コツ4選でもお伝えしましたが、足掛け前回りの成功の鍵を握るのはいかにパワーを弱めずに回転するかという点です。
勢いがつけられない状態からのスタートでも、なるべく大きい回転の力を生み、その力を弱めないようにするのが重要になってきます!
まとめ
いかがでしたか?
足掛け前回りは身体のフォームが大切な技です!
地面に足をつけ、勢いをつけられる逆上がりとはまた違った難しさがあります!
成功できれば、勢いをつける技とはまた違った身体の使い方ができるようになるので、ぜひ挑戦してみてください!
コメント