教諭歴17年目の現役の幼稚園教諭として、これまで3000人以上の子ども達に鉄棒や跳び箱、マット運動などの体操、運動指導をしてきました!
今回は逆上がりを成功させるために、やってはいけない5つのNG行動についてご紹介します。
逆上がりの練習をする時に…
「早くできるようになる練習方法はないのか?」
と、どうしても効果的な練習方法が気になりがちです。
しかしいくら効果的な練習方法を知っていても、今回ご紹介する5つのNG行動をしてしまうと、逆上がりの成功も遠のいてしまいます…。
逆にこの5つに注意をすれば、逆上がりの成功率は格段に上がるはずです!

難しいものだと思わせてしまう
まずは〝逆上がりは難しい!〟という先入観を与えてしまうことです。
逆上がりは幼児〜小学生のできたらすごい運動の象徴のような技であり、できるようになってほしい親御さんも多いですよね。
だからこそ〝できるようになるのは大変〟というイメージが強いです。
しかし難しいことを強調し過ぎてしまうと、子どもも必要以上に構えてしまい、練習を嫌がったり、諦めやすくなりがちです…。
あくまで遊び、ゲーム感覚で1つずつ練習ステップをクリアしていく方が、お子様も楽しんで練習に取り組めます。
日頃の遊びや運動が不十分
次は逆上がりに必要な身体能力が足りてない場合です。
逆上がりを成功させるには…
- 自分の身体を持ち上げるために必要な腕力。
- 地面を踏んで、蹴り上げるための足の筋力。
- 足を上げて後ろに回るための腹筋、背筋。
- 後方への回転感覚。
等の身体能力が必要になってきます。
これらの能力は普段から遊びや運動をどれだけしているかで決まってきます。
普段ほとんど身体を動かして遊んでおらず、必要な身体能力、運動能力が備わっていないのに、逆上がりの練習をしても成功させるのは難しいです…。
どこができていないのかわからない
次はどこができていないのかがわからないまま練習している時です。
逆上がりの基本的な力の流れは…
- 肘を曲げて鉄棒を持つ。
- 片方の足で地面を踏む。
- 上記の2で地面を踏みながら、もう片方の足を勢いよく後方に蹴り上げる。この時に後ろを見ながら行う。
- 地面を踏んでいた足も続いて蹴り上げる。
- 蹴り上げた足が落ちてこないように、鉄棒をお腹の方に引き寄せる。
- 上記の2から始まる力の流れを5の動作まで増幅できるようにスムーズに行う。
上記は1番オーソドックスなやり方ですが、これだけ多くの&複雑な力の流れがあります。
足の蹴り上げをしなくても腕力だけで逆上がりができちゃう子もいますが…。
逆上がりの正しい練習方法を知り、どこができていて、どこができていないのかを把握することが大切です。
逆上がりの補助具も色々ありますが、これも種類や使うタイミングを知らないと効果が得にくくなってしまいます…。
闇雲に練習しても逆上がりを成功させるのは難しいでしょう。
一度に全部やろうとする
これはできてない動作が複数ある時にやってしまいがちです。
「蹴り上げが弱いから、もっと思いっきりキックしてみて!」
「あと蹴り上げの時に後ろが見れてないから見てごらん!」
「足が上がった時に腕で鉄棒をお腹まで引きつけられてないから、そこもね!」
と3つも4つも同時に注意点を伝えても、一度に全部はできません…。
それどころか全部が中途半端になってしまい、成功には中々近づきません。
1つの動作ずつ目標設定をして、できたら次の動作の練習といったように1つずつ順番にやるようにしましょう。
ただ各動作の連動(前の動作をしながら次の動作を行う)の練習の際は2つ動作を連続してやる必要があります。
その際も〝ここに注意してやろうね!〟というポイントを伝える時は、多くて2つまでにしてください。
1回の練習時間が長い
最後は1回の練習時間を長くするのは止めましょう。
いっぱい練習すれば上達が早まると思いがちですが、逆上がりは全身(特に腕)を使います。
1回の練習時間が長いと疲れてしまい、うまく力を入れられなくなってしまいます。
力が入らない状態で練習しても上達はしません。
それどころかうまくできずに、どんどん自信を失ってしまいます…。
1回の練習時間は長くても15〜20分くらいにしましょう。
また練習時間が短くても毎日練習する方が、指導経験上成功しやすいことが多いです。
まとめ
いかがでしたか?
逆上がりを成功させるためには、効果的な練習方法だけじゃなく、日頃の遊びや運動での身体づくりを始め、親御さんが覚えて実践すべきことがあります。
また逆上がりの練習の前に他の技で鉄棒に慣れておくのも大切です。
特に豚の丸焼きやダンゴ虫は逆上がりに必要な筋力をつけられたり、逆上がりと類似した動作を覚えられます。
自宅に鉄棒があると、好きな時に練習できていいですよね!
また、あとちょっとでできそうだけどできない…。
という時は逆上がり教室を利用するのもおすすめです。
ただあくまで〝あとちょっと!〟というタイミングで利用するようにしましょう!
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